世界では、どの国や地域でCO2の排出量が増加しているのでしょうか。アメリカやヨーロッパ、日本などの先進国は、2005年をピークにほぼ横ばい状態ですが、中国、インドなどの新興国では目覚ましい経済発展とともにCO2の排出量も増加の一途を辿っています。今や、世界のCO2排出量の3分の2は新興国から排出されています。


(出典)原子力・エネルギー図面集

日本のCO2の排出状況を見てみると、2013年をピークに減少傾向です。2030年度に2013年度比26%削減を達成するには2.5億tもの削減が必要とされます。これは、日本人全員が年間に日常生活で排出するCO2の量に匹敵します。これまでのCO2削減のペースから予測すると、現時点では達成見込みにあるといわれています。


(出典)「日本の約束草案」を基に作成
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の特別報告書では、パリ協定による加盟各国の現状の削減目標を達成したとしても、2030年から2052年の間に世界平均気温は1.5℃を超えると考えられており、1.5℃までの上昇に安定させるためには、CO2排出量をこれまで以上に削減していくことが必要です。

日本が目標とする2050年度のCO280%削減や新たに表明した実質ゼロに向けては、現在の取組みだけでは難しく、2050年に向けて日本全体でさらなる取組みの進展が必要なのです。

(出典)「日本の約束草案」を基に作成