世界では、どの国や地域でCO2の排出量が増加しているのでしょうか。アメリカやヨーロッパ、日本などの先進国は、2005年をピークにほぼ横ばい状態ですが、中国、インドなどの新興国では目覚ましい経済発展とともにCO2の排出量も増加の一途を辿っています。今や、世界のCO2排出量の3分の2は新興国から排出されています。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の特別報告書(2018年10月)では、パリ協定による加盟各国の現状の削減目標を達成したとしても、2030年から2052年の間に世界平均気温の上昇は1.5℃を超えると考えられており、1.5℃までの上昇に安定させるためには、CO2排出量をこれまで以上に削減していくことが必要です。